登山をしていると誰もが一度は思うことがあります。「山頂で食べると、何でもめちゃくちゃおいしい!」竜ヶ岳は山頂が広く、景色も大きく開けており、宇賀渓からしっかり汗をかいて登ったあとのごはんは別格です。
筆者が竜ヶ岳で食べたコーヒー・ゆで卵・カップヌードルカレーを、当日の写真と感想で紹介します。後半では、食品の保冷や火器について、これから準備する際に確認したい点をまとめます。
食べたのは、筆者の初めての登山だった竜ヶ岳(2023年12月6日、晴れ)の山頂です。山頂では1時間ほど過ごしました。
① 山頂コーヒー|香りがご褒美!

竜ヶ岳の山頂に着いてザックを降ろした瞬間、まず飲みたくなるのが温かいコーヒーです。シェラカップから立ち上がる湯気。風に流れるコーヒーの香り。周囲の静けさ。これだけで極上のご褒美になります。
竜ヶ岳の山頂は伊勢湾まで見渡せる絶景が広がり、その景色とコーヒーが合わさると、不思議と心が整います。次の登山計画を立てたり、ただ空を見上げたり。山頂コーヒーには、そんな時間の豊かさがあります。
山頂コーヒーの準備ポイント
- スティックコーヒーやドリップパックが軽くて便利
- 魔法瓶でお湯を持参するか、バーナー+コッヘルでお湯を沸かす
- 風や足場の条件で器具が安定しない場合は調理をやめる。風防等は所有機種の説明書で認められた使い方を守る。
- シェラカップはそのまま食器になるので持参が便利
② ゆで卵|写真の記録と、これから持つときの注意

山頂で食べるゆで卵は、控えめに言って最高です。重くない・すぐ食べられる・疲れた体に塩味が染みる。半熟の黄身がとろっとしていて、風の冷たい山頂で食べると味わいが何倍にも広がります。
家では身近な食べ物でも、景色を眺めながら食べるとごちそうのように感じました。これは当日の感想です。写真に写る半熟卵の持参方法を、そのまま推奨するものではありません。
持参する卵は中心まで十分加熱し、冷ましてから清潔な容器へ入れます。農林水産省のお弁当の食中毒予防案内は、卵を半熟ではなく完全に固まるまで加熱すること、長く持ち歩く場合は保冷剤・保冷バッグを使うことを案内しています。「当日の朝に作ったから大丈夫」とは判断せず、保冷を維持できない食品は選びません。
ゆで卵を持参する場合
- 半熟ではなく中心まで十分加熱し、清潔に扱う。
- 冷まして保冷し、食べるまでの時間と気温を考える。
- 保冷が難しい行程では、常温で保管できる別の食品を表示に従って選ぶ。
③ カップヌードルカレー|山ごはん界の絶対王者!

竜ヶ岳山頂で食べるカップヌードルカレーは、まさに別格です。冷えた体に熱いスープが染みわたる瞬間の幸福感は、言葉になりません。カレーの濃い味・香り。湯気が風に流れていく景色。これぞ山頂補正!
ゆで卵をトッピングすれば最強の組み合わせです。登山中の楽しみとして、山頂ごはんを計画に組み込むと登山のモチベーションが上がります。
筆者は、カップ麺の日はお湯を沸かすセットと、お湯用の水を1リットル持っていきます。おにぎりやパンの日は、お湯のセットは持っていきません。
カップ麺の山頂ごはんポイント
- 火器の使用ルールと機種の説明書を確認し、風が強いときは調理を見送る。
- カップ麺の容器はゴミになるのでザックに入れて持ち帰る
- 鈴鹿の標高(1,000m前後)では沸点への影響はわずかですが、寒い日はカップが冷えているとでき上がりがぬるくなります
- スープを全部飲みきると塩分補給にもなる
景色と一緒に覚えている食事
コーヒーの香り、カレーの温かさ、景色を見ながら休めた時間が印象に残っています。登り終えた達成感も含めて、普段の食事とは違う楽しみがありました。
ここでは、山頂で食べるとおいしく感じる理由を科学的に説明するのではなく、実際に食べたときの写真と感想を紹介します。
食事で下山の余裕を失わない
- 準備・湯沸かし・食事・片付けを休憩時間に含め、山頂から下山口までの時間を残す。
- 寒さや風で休憩が難しい場合は、山頂での調理にこだわらず持参した食べ物で対応する。
- 水は飲用と調理用を別に数える。火を使わなくても食べられる物を用意する。
- ごみや残り汁を捨てずに持ち帰る。飲み干すことを栄養上の義務にはしない。
バーナーと風防は、機種の説明書で確認する
まず場所の火器使用ルールを確認します。使うバーナーの説明書で、燃料、風防や鍋などの使用条件を確認してください。
ボンベまで囲う使い方や、「風防の片側を開ければ安全」といった一般化は避けます。メーカーが認めていない組み合わせは使わず、風で炎や器具が安定しないときは調理をやめます。屋外の安定した場所で周囲への延焼・転倒を防ぎ、テント内など換気が不十分な場所で使いません。
メーカーの製品案内から、使う機種の説明書を探してください(SOTOの案内例:ST-310)。
次に準備するときの選び方
凝った料理を増やすより、必要な水、保冷、調理時間、ごみの持ち帰りまで含めて選びます。無理なく準備できる一品と、調理できないときにも食べられる物を用意すると計画を立てやすくなります。
食事の写真も、山行の記録として
コーヒー・ゆで卵・カップ麺は、竜ヶ岳で休んだ時間を思い出せる食事でした。これから持参するときは、当日の感想とは分けて食品衛生、火器のルール、下山までの余裕を確認してください。


