鈴鹿セブンマウンテンの中でもよく知られる御在所岳(標高1,212m)。名古屋・三重からのアクセスが良く、ロープウェイもあるため観光客にも人気の山ですが、実は登山ルートが複数あり、それぞれ難易度や見どころが大きく異なります。
私が歩いたのは、武平峠から御在所岳山頂を往復するルートです。記録は3.7km・2時間53分(休憩込み)。初心者だった私には、結構急な登りに感じられました。
ここでは、その日に撮った写真とGPS、岩場で感じた緊張感、下山後に過ごした時間を紹介します。未踏の中道などは、起点やコースの違いを確認する補足として分けています。
⚠️ 難易度はルート・季節・天候で大きく変わります。登山前に必ず確認を。
歩いたルートと未踏ルートを区別する
| 区分 | 起点・コース | この記事の扱い |
|---|---|---|
| 登頂記録 | 武平峠からの往復 | 写真とGPSの掲載記録。短い距離でも岩場あり |
| 未踏・調査 | 湯の山側の中道・裏道・一ノ谷新道等 | 起点が異なる。各コースの地図・現況を個別に確認 |
本谷など、一般的な登山道と同じ感覚では選べないコースの詳説はここでは行いません。名前や距離だけでルートを選ばず、自分の技術と通行情報を照合してください。
武平峠からの往復は、短くても岩場がある
武平峠からは標高の高い場所を起点にできますが、途中には手足の置き場を確かめて通過する岩場や砂の浮いた斜面があります。筆者の掲載記録は往復3.7km・2時間53分(休憩込み)。万人の標準タイムではありません。
足場を確かめる緊張感や、狭い場所ですれ違いにくい点が印象に残っています。譲ろうとして谷側へ寄らず、双方が安定して待てる広い場所を選びます。道標があっても、視界や路面の条件が変われば迷う可能性はあるため、地図で現在地を確かめてください。
ここに掲載する登山道の写真は武平峠の記録です。中道のキレット等の写真として流用しません。中道・裏道などを検討する場合は、武平峠とは別の起点・標高差・岩場や沢の通過を含む行程として準備します。
ルートを決める前の確認
- 歩行距離の短さだけで初心者向けと判断しない。岩場を下る技術と下山までの体力を確認する。
- 登山地図の区間時間に、同行者のペース・休憩・余裕を加える。実測2時間53分を到着時刻の保証にしない。
- 雨・強風・積雪・凍結の予報なら、技術と装備に合う別の計画や延期を検討する。
出発前の準備とトイレ・ロープウェイ
飲み水・調理用の水・予備を、暑さと下山までの行程に合わせて準備します。沢水をそのまま飲めるとは考えません。水分計画の確認手順を参照してください。
地図・コンパス、雨具と防寒着、ヘッドライト、予備電源、救急用品、食料、非常用の保温・待機用品を携行します。靴は足と路面に合うものを選び、丈だけで適否を決めません。
積雪・凍結がある日は、雪や斜面に合う装備と登下降の技術を備えた別の計画が必要です。経験と装備が条件に合わなければ、延期・別の山への変更を選びます。
登山道の途中でトイレを利用できるとは見込まず、出発前に利用できる施設を確認します。御在所山上公園の施設のトイレは、登山道途中のトイレとは別です。開放時間や施設休業にも注意してください。
ロープウェイの山麓駅は湯の山温泉側にあり、武平峠の駐車場には戻りません。利用を計画する場合は山麓駅から車への帰路・交通手段、最終便、運休情報を別に確認します。強風等で運休するため、確実な下山手段とは見込めません。緊急時には車に戻ることより身体の安全を優先します。
御在所ロープウェイ公式サイトで運行・施設案内を確認します。
実際に歩いたときの記録(実測データ)
| ルート | 武平峠→山頂(往復) |
| 距離 | 3.7km |
| 累積標高差 | +375m |
| 記録時間(実測) | 2時間53分(休憩込み) |
| 消費カロリー | 約723kcal |
当日の写真付きの記録は、この記事の「実際に歩いた1日の記録(写真レポート)」にまとめています。中道・裏道など他のルートは歩いていないため、この記事は実際に歩いた武平峠ルートを中心に解説しています。

実際に歩いた1日の記録(写真レポート)
スタート:武平峠登山口
武平トンネル周辺から武平峠へ向かいます。駐車場所と登山口、峠までの経路を地図で確認します。登り始める時刻は、登下降・休憩・余裕と下山目標から逆算してください。
樹林帯を進む

樹林帯では木々に囲まれた景色が続きます。所要時間を一律の目安にはせず、足元を確かめてペースを整えます。
中盤の岩場

樹林帯の先には岩場があります。手足の置き場を確かめ、同じ場所を下れるかも判断します。三点支持を意識するだけで安全に通過できる保証はありません。足場やロープの状態を確認し、技術を超える場所へ無理に進まないでください。
私は岩場で、足を乗せた石がグラついてヒヤッとしました。
山頂到着

山頂には広い平地があり、晴れた日は伊勢湾まで見渡せます。県境標識での記念撮影を忘れずに。風が強い日は防寒着が必須です。
私が山頂で休憩していたときも、冷たい風が吹いてきて体が震えました。フリースを持っていたので助かりました。
武平峠ルートを歩いて気づいたこと
はじめて御在所岳の武平峠ルートを歩いたとき、「初心者向け」という評判とのギャップに驚きました。確かに整備されていますが、岩場の急登や鎖場が思いのほか連続します。「初心者でも登れる」は「初心者でも楽に登れる」とは別の話で、しっかり準備したうえで挑むべき山だと実感しました。
中腹の岩場が印象に残っています。三点支持を意識しても安全を保証するものではなく、足場・岩・ロープの状態と、自分が下れるかを確かめる必要があります。登りと下りを別々に見積もり、疲れた後にも余裕を残します。
岩場・ザレ・天候の変化への注意
以下の写真は過去の山行の記録です。岩・砂・木の根を含む足場の様子を確認する材料として掲載し、現在のロープや登山道の状態を保証するものではありません。
| 場面 | 注意点 |
|---|---|
| 岩場と狭い通過箇所 | 落石に注意し、すれ違いは安定した場所で待つ。通過が自分の技術を超えるなら引き返す |
| 砂や砂利の斜面 | 下りも含めて足を置く場所を確かめ、急がない。道の縁へ寄り過ぎない |
| 木の根・濡れた岩 | 乾いて見える部分を含めて足場を確認する。靴の形だけで滑りを防げるとは考えない |
| 山頂付近の風 | 麓の風や一度の体感で山頂の条件を決めない。身体があおられる状態なら行動を見直す |
| 疲労・予定の遅れ | 休憩を削って追いつこうとせず、残る下山時間から折り返しを判断する |
雷鳴が聞こえるなど雷の接近が分かったら、山頂到達や下山完了より避難を優先します。近くに利用可能な建物・車などがあれば速やかに避難し、木の下を避難場所にしません。移動経路自体の危険も確認し、稜線で様子見を続けないでください。気象庁の雷から身を守る方法を出発前に確認してください。
急な胸の痛み・呼吸困難・意識の異常・支えなしで立てないほどのふらつき、大きなけがなどは、一定時間休んで様子を見る条件にせず、119番等で救助を要請します。自力下山を無理に続けず、現在地・症状・人数を伝えて指示に従ってください。軽い不調でも続行せず、安全な足場で状態を確認します。
三重県警察の登山準備案内と消防庁の救急案内も確認してください。



登山口・駐車場と帰路
武平峠の登山口は鈴鹿スカイライン(国道477号)の武平トンネル周辺です。東側・西側で位置が異なるため、歩くコースの登山口と駐車場所を地図で照合してください。中道・裏道など湯の山側から登るコースの駐車場所とは別です。
駐車可能な区画と現地の案内に従い、路肩・待避所・ゲート前を代替駐車場所として計画しません。満車なら、計画に入れた別の正規駐車場を使えるか、時間・行程を再確認し、無理なら予定を変更します。台数や到着時刻による空きの保証はできません。
冬期閉鎖・大雨・工事による規制は年や日で変わります。過去の解除日を当年の開通日として使わず、三重県の道路規制情報と滋賀県側の道路情報を確認してください。閉鎖区間への徒歩通行が認められるとも判断しません。トイレは登山前に利用できる施設と開放状況を確認し、携帯トイレも用意します。
アクセス・駐車場まとめでは、武平峠と湯の山側の起点を分けて説明しています。下山後の入浴先は温泉ガイドで営業時間を確認してください。
下山後の希望荘と、帰宅してからの疲れ
帰りは登ってきた道をそのまま下り、武平峠へ戻りました。下山後は希望荘で日帰り入浴し、そのあと「焼肉きんぐ 四日市日永店」へ。山を歩いて、温泉に入って、食事をして帰る一日でした。
夕方に家へ着くと、疲れ果てて眠り込んでしまいました。筋肉痛も強く、短い行程でも体にはしっかり残る登山でした。2時間53分という記録だけで「楽に歩ける」とは感じなかったのが、私の率直な感想です。


