はじめに
鈴鹿セブンマウンテンのひとつ、雨乞岳(標高1238m)。
鈴鹿の山の中でも奥まった位置にあり、アプローチやルート選びに悩む山のひとつです。水の源流に恵まれた静かな山域である一方、アクセスや道のりの長さから「初心者で簡単に登れる山」ではありません。
今回、登る前にじっくりと考察し、実際に歩くルートを検討した結果、私は**「武平峠→七人山→東雨乞岳→雨乞岳」**という縦走ルートで行こうと決めました。その理由や所要時間の目安、注意点を整理してみます。
主なルートの比較
1. 武平峠から往復
武平トンネル西登山口から登る最短ルート。往復で4〜5時間程度と比較的短めで、初心者でも挑戦しやすい。ただし、展望や変化に乏しいため「せっかく来たのに物足りない」と感じる人も。
2. クラ谷ルート
渓流沿いを詰めるルートで夏は涼しく爽快。ただし増水時は危険が伴い、滑落のリスクも高い。沢登りの要素を含むため経験者向け。
3. 甲津畑ルート
古くからある正統派の道。時間は6〜7時間と長く、登りごたえがある。静かな山歩きができる反面、体力が求められる。
4. 武平峠 → 七人山 → 東雨乞岳 → 雨乞岳
今回私が選んだルート。所要時間は約6時間前後。七人山や東雨乞岳を経由することで変化に富み、稜線歩きと展望を楽しめる。御在所岳や鎌ヶ岳の山並みを眺めながら進めるのが最大の魅力。
コースタイムの目安
実際に参考にしたヤマレコのプランを見てみると、次のような流れでした。
- 7:21 スタート(武平トンネル西登山口)
- 9:37 七人山
- 10:09 東雨乞岳
- 10:24 雨乞岳山頂
- 13:19 ゴール(武平トンネル西登山口)
合計約5時間50分。距離は8.8km、標高差は約816m。休憩を含めても日帰りで十分可能なプランです。稜線を越えて東雨乞岳、さらに雨乞岳の山頂に立つ達成感は格別でしょう。
危険箇所と注意点
- 沢沿い(沢谷峠・クラ谷分岐付近)は滑りやすいため、雨の直後は注意。
- 稜線区間は風やガスが出ると視界が悪くなる。迷いやすい場所もあるためGPS・地図アプリは必須。
- 熊・ヒル対策は夏から秋にかけて忘れずに。
- 冬期は積雪・凍結があるため、軽アイゼンやチェーンスパイクが必要。(そんな時期に登る気も、準備もないです…)
雨乞岳の危険個所まとめ|道迷い・沢・尾根のリスクと安全登山のポイント | とるくぶろぐ
なぜこのルートを選んだのか
私が最終的に「武平峠→七人山→東雨乞岳→雨乞岳」を選んだ理由は以下の通りです。
- アクセスの良さ:武平トンネル西登山口は駐車場が整備されており利用しやすい
- 稜線歩きの楽しさ:七人山、東雨乞岳を経て山頂に立つまでの景色が変化に富む
- 達成感の大きさ:ただ雨乞岳をピストンするよりも「登った感」が強い
- 周辺山域とのつながり:御在所岳や鎌ヶ岳方面へ視線が伸び、鈴鹿全体の山並みが理解できる
これらの理由から、時間と体力はややかかりますが、この縦走ルートに挑むことを決めました。
登る前に考えておきたいこと
- 早出早着:コースタイムは約6時間。朝7時頃スタートが安心。
- 装備:雨後は泥濘が多いため防水の効いた靴必須。レインウェア・行動食も忘れずに。
- 下山後のご褒美:湯の山温泉や食事処で締めれば、登山の充実度もアップ。
まとめ
雨乞岳は「どのルートで登るか」で体験が大きく変わる山です。
クラ谷や甲津畑のような健脚向けのルートもあれば、最短の武平峠ピストンもあります。
その中で私は、**「武平峠→七人山→東雨乞岳→雨乞岳」**という縦走ルート(今更だけど縦走であってる?)で行くことにしました。距離も標高差も適度で、稜線の展望も抜群。安全に気を配りつつ、この山の魅力をしっかり味わってこようと思います。
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